サーラとミーティアのプリンセッセ・ラヌーバ(後編)
著者:shauna
サーラ「では、予告通り、解説からです。」
○ダークシールド
漢字表記:闇の盾
分類:精霊魔術(闇)
解説:闇の力を使い、目の前に簡単な重力場を発生させて相手の攻撃を防ぐ魔術。初級魔術の為、それほど威力は強くない。
○ミスト
漢字表記:魔霧雨
分類:精霊魔術(闇)
解説:自身の周りに濃霧を発生させる魔術。煙幕として使用でき、また霧の中は闇以外のスートを持つ者にとってはかなり居心地の悪い空間となる。
○クロス・フィールド
漢字表記:十字架ノ守護
分類:精霊魔術(白)
解説:神の力を借りた強力な防御魔法。相手の破魔光陣などのフィールド魔法を打ち消す効力がある。中級魔術
○ヤタノカガミ
漢字表記:聖蒼ノ鏡
意味:シルフィリアの左目に埋め込まれている聖蒼ノ王のモノと思しき眼球。
効果:己の望むモノ全てを望むがままに見ることが出来、また幻術として相手に限りなくリアルに見せたり体験させたりすることも出来る。ただし、使用中には左眼を中心として一般人では耐えられない程の激痛を味わうことになる。
○ビェラーヤ・オブ・アルビオン ディフューシオ
漢字表記:拡散する白き死の大地
ビェラーヤ・オブ・アルビオンのヴァリエーションの一つ。頭上に掲げたバレーボール大の光球から一定範囲内に命中率100%の矢を飛ばす。
○ドッペルゲンガー
漢字表記:複数の歩く者
効果:自身と同密度の分身を作り出し、それを使役する
備考:使い魔専用(人間は使えない)
○エンプレス・オブ・アルビオン
漢字表記:白帝(はくてい)
効果:上空から真下に向けて白い柱で一定範囲をすべて破壊する。攻撃方法は自らの力に他の魔導士が今まで使い空気中に拡散した魔力をリサイクルして上乗せするため、戦えば戦う程威力が上がる。
分類:古代魔術(闇)
詠唱:来たれ魔精、闇の精。この穢れた魂に裁きの光を与えたまえ。
○フルグラ
漢字表記:雷の雨
効果:任意の範囲内に電撃を放電する
分類:精霊魔法(風)
○セイバーダート
漢字表記:聖なる矢
効果:超高速の光の矢を発射する魔法。精霊魔法の中では最速の魔術。
分類:精霊魔法(光)
○ディサーマメント
漢字表記:武装解除
効果:相手の杖などの武器を弾き飛ばす
分類:基礎魔法
備考:相手が自身より強い力を持っている場合通用しない。
○ペトリファクション
漢字表記:石化
効果:相手を半永久的に石化させる
分類:超魔術(禁術)
備考:特殊な薬をかけることにより、元に戻すことが出来る
○ホーリースフィア
漢字表記:白鳳ノ護
効果:強力な防御魔法。任意の範囲を半球状に覆う。
分類:精霊魔法(白)
備考:高等魔術
○ランシア・デルツォーノ
漢字表記:雷の槍
効果:手に圧縮した雷のボールを作り出し、直接相手に触れることで圧倒的なダメージを与えることが出来る。
分類:超神術
備考:ただし、直接触れなくてはならない為、汎用性は低い。高等魔法
○フランメル
漢字表記:炎上
効果:任意の面積全てを燃やす魔法。本来それはさほど強力では無いものの、魔法薬と併用して使うことで、威力を格段に上げることも可能。
分類:精霊魔法(火)
○フリージング・アミューズメント
漢字表記:氷の彫像
効果:約7分で相手を永久的に氷漬けにする魔法。ただし、相手が人間以上の大きさの場合使用できない。
分類:超魔術(禁術)
備考:リオンオリジナルで、解除するには術者を気絶させるかもしくは殺すしかない。
○アイス・ガード
漢字表記:守護氷柱
効果:空気中の水分を凍らせ、自身の前に巨大な氷柱を発生させて防御する魔法。
分類:精霊魔術(闇)
○ドロゥ
漢字表記:射撃
分類:古代魔法
解説:指先に集めた魔力を弾丸のように射出する技。威力、速度共に現代の小銃程度で使用する魔力も少なく効率の良い技。6発まで連続使用することが出来る。また、応用として最大3発まで同時に発射する(早打ち)することも出来、その時の呪文は「同時射撃(クイックドロゥ)」に変更される。
○ライトニング・カリドゥス
漢字表記:雷霆の咆哮
分類:古代魔法
解説:中・近距離専用砲撃魔法。発射する時にまるで標準機のように環状の魔法陣が2つ出現するが、これは魔法加速用と魔法増幅用である。(標準機では無い。)魔力を直接電撃に変換する魔法で、威力もかなり高い。(コンクリート壁ぐらいなら軽く貫通する。)
続いて、絶対なる7つ道具(エクシティウム・エプタ)
○ミラージェ・ディスターヴァ
漢字表記:絶対守護領域
効果:シルフィリアのみが使える究極の防御魔法。発動と同時に真っ白なオーロラのシールドを出現させる。その強度は核ミサイルすら無効化する程に固く他の追随を許さない防御力を実現している。唯一壊せる武器はエクスカリバーのみ。使用には緻密な計算が要求される。また、詠唱が無く、発動のタイムラグも無いに等しい。しかしながら、その分、消費される魔力もまた異次元となっている。
分類:超魔術
○イリューシオ・ホーラフォリス
漢字表記:幻想なる刻の扉
効果:レウルーラのスペリオル倉庫に直結する刻の扉の模造品を作る魔法。レウルーラの武器庫にはシルフィリアが作ったスペリオルだけではなく、個人的に収集した伝説クラスのスペリオルも数多眠っており、それを自在に呼び出して闘うことが出来る。尚、これはあくまで武器を呼び出す効果しか持たず、人間は通るが出来ない。展開時は巨大な白い装飾扉が現れる
分類:古代魔法
詠唱:主から手から離れしモノ 扉の向こうに有りしモノ、我が手に在りしモノ。
我は汝を求めたり、主は汝を求めたり、今一度、我が前にその力を与えよ。
開け、我が宝具眠りし神の門よ。
○アガルタ・ル・アーカーシャ
漢字表記:秤等す夢幻の理想郷
効果:固有結界魔法。ある一定空間を包み込む結界を発動し、亜空間内に、その範囲に居る全ての物をその中に引きいれる。
その空間内では全ての人間がその者の持つ元来の力のみしか使えない。(武器防具の無効化はもちろん、武器や魔力触媒による攻撃力の上昇、鎧による防御力の上昇も無効となり魔法も元来その者が使える範疇でしか使えなくなる) ただ、詠唱がものすごく長いのが難点。
また、この空間には呪いなどの浄化作用があり、入っただけでそれまでにかかったありとあらゆる呪いから解放される。
詠唱:天を造りし聖蒼の王(ラズライト)の御名において その知恵を我は行使する
我は御身の代行者たらんことを宣言する者なり 開け 聖界の門
霊冥へと導く破邪の煌めきよ 我が声を聞かん
聖なる言霊 永久に紡がれん
天光満つる処
滄溟(そうめい)たる波濤(はとう)
焔(ほむら)の御志(みし)
悠久の時を紡ぐ優しき風に我は命ず
無慈悲なる白銀の包容 清冽(せいれつ)なる棺 大いなるマナ
我の意志を綴れ
大気を舞いし精霊よ 清浄なる旋律を奏でよ
万物に宿りし生命の息吹よ 我が名を紡げ
清漣(せいれん)より出でし水煙(すいえん)の乙女
山海を流浪する天の使者
灼熱の業火を纏う紅の蜥蜴(とかげ)
気高き母なる大地の僕(しもべ)
その全てを以って我は創造する
外と内で隔てる物 内と外を結ぶ物
我は地を紡ぎ 日を導き 星を運ぶ
界線に生まれし高みに登る天に住まう神々
大いなる暗黒の淵より出(いで)し命数を掌握する魔王達
風雲となり雷鳴となり雲脚速(と)く我が力と成せ
純粋の闇 真実の夜 不夜の空に黒きダリア舞う濁世が毒杯を授けるなら
我は煌めき満つる白蓮の庭園で 口写しの快楽(けらく) 祝杯を授けよう
苦悩の都に向かう者、我を受け入れよ 永遠の苦悩に向かう者 我を求めよ
導け 我が望みし最後の都へ
シルフィリア「はい。解説終了です。みさなん、休憩終わりですよ〜・・・」
サーラ「休憩中に出たアリエス君お手製のマドレーヌとコーヒー最高だったわ。お土産にも少し分けて貰おうかしら・・・。」
アリエス「なら、焼き立てを真空パックして包んでおきましょう。ついでにロールケーキもありますよ。」
サーラ「ありがと!!久しぶりにカレンと一緒に食べよっかな?さて・・・予想はしてたけど、やっぱり長くなったね。ってか、秤等す夢幻の理想卿(アガルタ・ル・アーカーシャ)の詠唱はやっぱ長すぎ。シルフィリア様よく覚えられるね・・・。私は覚える気すらしないよ。ってことで、返り血浴びて真っ赤っかなミーティアちゃん。満足した?」
ミーティア「うん。大満足。最後にプロデューサの喉から出たキューって音は多分二度と忘れられないわ。」
サーラ「まあ、まさか、死んじゃったから証拠が残ると不味いってバラバラに解体するのは無しだとおもうけどね・・・」
ミーティア「いいのよ。このぐらいするのもあのプロデューサにはいい薬でしょ?」
シルフィリア「うわ〜・・・ミーティア様、黒いですね〜。」
サーラ「何でもそうだけど、作品って製作者の性格でるよね〜・・・。」
ミーティア「そうそう。すなわちプロデューサーが逝っちゃったのもつまりは自業自得なのよ。」
シルフィリア「さて、では、この辺でクイズコーナー・・・っと行きたいところなんですが・・・」
ミーサラ「なんですが?」
シルフィリア「クイズの内容と罰ゲームの内容を知らされる前にミーティアさんがプロデューサーを絞め殺してしまいましたので、それが出来なくなってしまいました。」
ミーティア「えぇ〜〜〜〜!!!!!あたしのせい!!!?」
シルフィリア「他に誰が居るんですが・・・。」
ミーティア「うぅ〜・・・言い返せない。」
シルフィリア「というわけで、特別企画をしようと思うのですが・・・。」
サーラ「特別企画?」
ミーティア「なにそれ?」
シルフィリア「題して『スペリオルキャラ特別企画。良い人の多いスペリオルの世界において、普段なら絶対にしないような黒いことをしてみましょうスペシャル!!!』」
サーラ(長い!!そして絶対今考えた!!!)
ミーティア(しかも、なにその中途半端なバラエティーみたいな名前!!)
シルフィリア「概要説明・・・この企画は文字通り、そのキャラが普段ならしないけど、したら面白そうな黒いことをしてもらいます。一番黒かった人にはキング・オブ・ブラックの称号と共にハルランディアトラベルで行く、フェナルトシティ5日間の旅をペアでプレゼントします。」
ミーティア「称号いらねーー!!!」
シルフィリア「では、まずは、私がお手本見せますね。まずはシチュエーション『水の都 第18篇 より 久々に再開したアリエスに対し・・・』です。」
枠の所ではセイミーが猫の姿のまま深紅の衣に包まって眠っていた
それに静かに微笑みかけ、再びカーテンの元へと近づいて行く。
そして、再びしばし躊躇った後、ゆっくりとカーテンに手を掛けた。
「・・・サーラ・・・シルフィリアはどう・・・」
サーラが聞いたら間違いなく頭を抱えて「まったく、こいつらは揃いも揃って・・・」的な発言をしそうな台詞を吐きつつ、カーテンを引いた人物を見て、アリエスが絶句する。
「・・・・・・・・・シル・・・」
フィーの言葉を吐こうとした時、アリエスはさらに息を詰まらせることになる。勝手に女の子についていったわけだし、当然怒鳴られると思ったわけだが、実際には怒声が響くことはなく・・・
ただただ冷やかな目が自分を見下ろしていた。そして、小さな舌打ちが部屋に響き、アリエスの耳に氷のように冷たいシルフィリアの声が響いた。
「ったく・・・言い付けは守らないわ、殺されかけるは・・・どんなだけ使えないんですかアナタは?・・・そんなことだから何度も将帥の試験に落第するんですよこの2浪。あ〜ぁ・・・やっぱり、優しいだけで傍に置くのは間違いでしたかね〜・・・?」
シルフィリア「ってな感じで・・・」
ミーティア「黒!!!ドス黒!!!」
サーラ「ってゆうか、今の聞いてアリエス君が部屋の隅でシクシク鳴きながらうずくまって鉛より重そうな紫のオーラ放ってるわよ。」
シルフィリア「え!!えっ!!?あ・・・アリエス様・・・冗談ですよ・・・冗談ですからね!!!そんなことおもってませんよ!!!ま・・・まあこんな感じです、システムは理解してもらえましたね。では、次にサーラさん。どうぞ。」
サーラ「え?私・・・う〜ん・・・じゃあ・・・ザ・スペリオル 第7話 夜明けの大地 より 私がブリーストのローブを着て戻ってきたシーンで・・・」
「…………。くそっ……!」
これは正直、予想外だった。まさかオレにとって敵となる奴を人質としても利用するだなんて完全に、想像の外だった。
睨みつけるオレに、クラフェルは嘲笑を浮かべてみせる。
「やはり弱いな、ファルカス。いつだったか忠告したじゃろう。人を殺すことに罪悪感を覚えるようでは近いうちに命を落とすことになりかねんぞ、とな」
悔しいが、クラフェルの言うとおりだった。こんな手を使われたんじゃ、魔法力を残しておいたことさえ、なんの意味も持たない。
クラフェルに突っ込んでいってあの下っ端をなんとかしたいが、奴には隙というものがない。
――と。
「――ファル。邪魔。」
声は火の手の上がる家のほうから聞こえてきた。冷たく、強い声だった。
「まったく・・・弱い癖にすぐ出しゃばるんだから・・・まあ、一応主人公だから見せ場作りたいのはわかるけどさ・・・そろそろ自覚した方がいいんじゃない?できないなら、私がさせてあげるよ。ほら・・・言ってごらん『俺は弱いです。ごめんなさい』って・・・土下座付きなら尚いいね。」
恐る恐る声がしたほうを向くと、そこには白いローブではなく緑色の神官服に身を包んだサーラの姿。
「さ、そこの粗大ごみはほっといて、私が相手してあげる・・・。」
サーラ「ってこと?」
シルミー「・・・・・・」
サーラ「え・・・何?」
シルフィリア「いや・・・なんか・・・こんな企画考えてごめんなさい。」
ミーティア「シャレになってないわね・・・」
ニーナ「真っ黒・・・ほら、ファルカスがアリエス君のとなりに言って同じ状態になっちゃってるし・・・」
サーラ「えぇ!!?違うよファル!!!私こんなこと一切思ってないからね!!!」
ファルカス「アリエス・・・今夜一杯つきあってくれないか・・・」
アリエス「いいよファルカス・・・お互い、今後の身の振り方について考えようね・・・」
サーラ「ちょっと!!!」
シルフィリア「では、次、ミーティア様。」
ミーティア「フェ!!?あたし・・・じゃ・・・じゃあ、護りし者たちの交響曲 第26話 サンクションより 私がパイトーンを斬りつけるシーン」
―キンッ!―
ヒヒイロカネ同士がぶつかり合う独特な音が響いた。
「ぐっ!!」
レイピアの刺突がミーティアの脇腹を直撃した。
だがそこから血液が流れ出ることは無い。
むしろダメージを受けたのはレイピアのほうだった。
レイピアが折れた。
撓(しな)ったレイピアは中腹から―パキンッ!!―という音を立てて真っ二つに折れ刃先が地面に落ちる。
何故・・・・
シルフィリアがミーティアを見つめる。
そうか・・・・
「ベストラ・・・」
シルフィリアが自分の貸したローブの名前をそっと呟いた。
なるほど・・絶対防御のローブ。
一瞬ミーティアを殺してしまったと思っていたシルフィリアは安堵の溜息をつく。
「な!なんだと!?」
折れたレイピアにパイトーンがひるんだ。
「雑魚がつけあがってんじゃね〜よ」
その一瞬をミーティアは見逃さない。
「ったく・・・この肥えた豚が・・・一方的に嬲られる怖さを教えてやろうか?」
回し蹴りをして体勢を崩した隙に腰からエアナイフを抜いてパイトーンの腕と足をそれぞれ斬りつける。
「く・・・あはは・・・あはははっははははっは!!!ざまあないわね!!!」
「あああああああああああああああ!!!!」
悲鳴が轟きわたった。
ミーティア「なんてどう?」
シルフィリア「・・・・・・」
サーラ「・・・・・・」
ミーティア「なんで2人とも黙るの!!!」
シルフィリア「いや・・・よくそこまで鬼畜な発言思いつきますね・・・。」
サーラ「情緒不安定?」
ミーティア「そ・・・そんなに酷かったかな・・・」
サラシル「・・・・・・」
ミーティア「じゃ・・・じゃあ、次はお姉ちゃんいってみよう!!!」
セレナ「え!!?わたしもやるの!!!?」
ミーティア「もう!!お姉ちゃんってば、もう少し目立つことしないと!!ただでさえ、本編への登場率低いんだから・・・」
セレナ「で・・・でも・・・私そういうのはあんまり・・・って、シルフィリア様。何?」
ミーティア「ちょっと!!耳打ちは禁止よ!!」
シルフィリア「・・・で、お願いします。」
セレナ「うん・・・わかった。やってみる。じゃ・・・スペリオル本編 希望の目覚め 第二話 互いの関係より 私とミーティアの会話シーン。」
「お父さまとしてはやっぱり、『実の娘』に居てほしかったんでしょう」
その言葉にあたしは複雑な気持ちになってしまう。しかし、お姉ちゃんに他意はなかったのだろう、ちょっとだけボサボサになっているあたしの髪が気になったのか、「ほら、座って。髪、梳(と)かしてあげるから」と、その青い瞳に穏やかな色を宿したままで櫛(くし)を手にする。あたしも大人しくそれに従い、イスに改めて腰かけた。
「『実の娘』に、ねぇ。あのお父さまがそんなこと、思うかなぁ……」
「思うわよ。あのロリコンなら・・・。それに、やっぱり、愛するなら同じ人間を愛したいんじゃない?性的に・・・」
サラッと言うお姉ちゃんに、当然、あたしの複雑な気持ちは強まった。自然、お姉ちゃんの耳に視線をやってしまう。その明らかに人間のものではない、『尖った耳』に。
そう。お姉ちゃんは人間ではない。人間を遥かに超える魔力と、永遠にも等しい時間を生きる『エルフ』と呼ばれる存在だ。
これは書物で読んだことだけれど、なんでもエルフは20歳になると、その容姿のままで見た目の成長が止まるらしい。まあ、もちろん個人差はあるのだろうけれど。
ちなみに、お姉ちゃんは今月の34日で20歳になる。当然、お姉ちゃんの肉体的成長も、あと1年と経たないうちに止まることになるのだろう。正直、ちょっとだけ羨ましかったりもするけれど、でも、いずれは見た目と精神の年齢が一致しなくなるのだという未来を考えると、やっぱり肉体的にも成長し続ける――というか、老化していくほうが幸せなのでは、とも思う。
「――はい、これでよし」
あたしの髪を梳かし終え、お姉ちゃんは満足げにそうつぶやいた。あたしはなんとはなしに毛先をくるくるといじる。この髪型でいることを周囲から望まれていることはわかっているし、だからこそあたしもこの髪型をデフォルトにしているのだけれど、やっぱり、どうもあたしの性格には合わない。大体、なんで皆、ポニーテールは駄目だと口を揃えて言うのだろう。動きやすいうえに髪も長く保っておけるというのに。
「じゃあ、行きましょうか」
「うん。そういえば、なんでお父さまが呼んでるの?」
イスから立ち上がり、部屋を出ると同時に尋ねる。まあ、小言を言うのが目的でないのなら、呼ばれる理由なんて大体限られてくるわけだけど。
「ええ、それがね――」
「待って! 当ててみせる! ――謁見者でも来るんでしょ? 今日。それもただの謁見者じゃなくて、ちゃんと客としてもてなす必要のある類の人が!」
「まったく・・・こういう下らない事にはすぐ勘が働くんだから・・・」
いやいや、これは勘だけで当てられるものじゃないと思うよ? お姉ちゃん。
「そういうことに勘を使うんだったら、もっと国民の為に勘を働かせなさい。後、あなたはそろそろ姉妹間の礼儀というモノを知るべきだと思うわ。だから、今日から私にも敬語を使ってね。」
「わかってるって」
「じゃあ、いまから――」
「やだ。どうしてお姉ちゃんにまで堅っ苦しい言葉使わなきゃいけないのよ。いつも言葉遣いには気をつけてるんだから、心配はいらないでしょ?」
「まったくこの子は・・・そんなことだから何時まで経っても幼児体型なのよ。で、そのお客さまのことだけど、新年早々この忙しい時に空気も読まずに訪ねてきたその人、なんでもガルス帝国からの使いの方らしくて」
「ふうん。男の人?」
「もう、見かけはまったく成長しないのに内面だけ色気付きやがって・・・。」
「違うって……」
イタズラっぽく微笑むお姉ちゃんに、あたしはげんなりと返した。
セレナ「って・・・これでいいのかしら・・・」
ミーティア「うぐぁああああああ!!!!!お姉ちゃんのバカ〜!!!!!」
セレナ「ちょっとミーティア!!今のはシルフィリア様がやれって・・・」
シルフィリア「いや・・・やれとは言いましたけど、『本篇の時と同じように終始穏やかな笑顔で』・・・と言った覚えはありませんよ?」
サーラ「あれは逆に怖かった。」
セレナ「そんな!!!」
シルフィリア「やっぱり、元来あなたは黒くなる才能が・・・」
チリリリリリン!!!(電話の音)
シルフィリア「・・・はい、フェルトマリア・デザインコンクティブです。・・・・・・はい・・・わかりました・・・セレナ様、王宮からお電話です。放送を聞いていたお父様が『娘が・・・私の娘が・・・』とか言って、公務に支障が出ているそうですよ。」
セレナ「ちょ!!え〜・・・ごめんなさい。まだ終わってないけど、私先に王宮にかえるわね。」
シルフィリア「は〜い。お疲れさまでした〜・・・」
ガチャン。
シルフィリア「では次。これでラストにしましょうか・・・。では・・・・・・」
ニーナ「フッフッフ・・・やっとボクの番・・・」
シルフィリア「・・・リーファ・・・」
リーファ「ハ〜イ!!皆さん、ニーハオア!!みんな大好き中華系アイドル、ついでに華僑のラン・リーファだよ〜!!!漢字表記は蘭麗華だから覚えておいてね!!」
ミーティア「誰!!!?」
リーファ「え〜・・・ミーティアちゃんそれは酷いよ〜!!私ちゃんと第24篇に登場してるよ〜?」
ニーナ「ちょっと!!!なんで僕じゃないわけ!!!?」
シルフィリア「いえ・・・普段から十分黒いですし・・・」
ニーナ「君に言われたくないよ!!!僕の出番は!!?ねえ、僕の出番は!!!?」
ミーティア「それに、出番って言っても、ほんっっっっっっっっっっとうに少しじゃない!!2行よ!!セリフ二行よ!!!」
リーファ「え〜・・・二次創作とはいえ、今回、本編にも出てない人がそれを言うの〜?」
ミーティア「うっさいわね!!!私だって出たかったわよ!!!」
リーファ「でも出れなかったんでしょ?しかも次のシリーズからはリ・スペリオルだし、もしかしたら当分出番ないんじゃない?」
ミーティア「うぁああああ!!!そんなこと言ったら、あんただって同じでしょ!!次回作では出番ないじゃない!!!」
リーファ「ワタシは出番あるよ〜。リ・スペリオル略してリスペと一緒に作者が『聖蒼貴族日誌(仮)』ってのをやる気満々らしいかラ。」
ミーティア「じゃあ、私もそれに出しなさいよ!!!」
リーファ「オ〜ワタチ、ニホンゴ、ワカリマセン。」
ミーティア「都合がいい時だけ、東洋人っぽくなるな!!!!」
リーファ「え?身長とスリーサイズ?・・・もう!!そんなこと聞くなんて、ミーティアちゃんったらものすごく変態さんなんだから!!!」
ミーティア「言ってねーーーー!!!!!!!!!」
サーラ「ま・・・まあ、この際、どうせ公開してもらうつもりだったんだから、いいんじゃない?リーファさん。お願い。」
リーファ「ハ〜イ。えっと身長は162p。体重は39s!!!」
サーラ「初めて体重公開した!!!」
ミーティア「しかも軽い!!!私と同じぐらいしかないじゃない!!!」
リーファ「ちなみに、スリーサイズは上から84(ミーティアより15増)、57(前者比5)、82(前者比12)。」
ミーティア「いちいち比べるな!!!!」
ニーナ「なんだか、激しく僕に近い性格を感じるよね・・・。ってか、本編でリーファさんってこんな感じの人だっけ?」
シルフィリア「彼女は温度差激しいですからね・・・。シリアスモードの時はかっこいいのですが、テンション高めの時はいつも今日のような感じです。」
リーファ「ってな感じで、私の黒いところを見せるのは終わりでいいかナ?」
シルフィリア「あっ!!もう企画に入ってたんですね?」
ミーティア「な・・・な〜んだ・・・じゃあ、本気で言ってたわけじゃ・・・」
リーファ「本気だよ〜?」
ミーティア「殺す!!!絶対殺す!!!」
サーラ「なんていうか……リーファさん…いじめっ子だね。(ヒソヒソ)」
シルフィリア「まあ、彼女はそういう好きな子程いじめたくなるっていう傾向があるみたいですね・・・。(ヒソヒソ)」
サーラ「小学生?」
ミーティア「大体、女の子ならもう一人いるでしょ!!!」
シルサラ「?」
ミーティア「リアさんよ!!!出番だけでいえば遙かにあの人の方が…」
リア「だから私は男ですってば!!!」
シルフィリア「いらっしゃいリア。」
リア「あ・・・えっと・・・お久しぶりです。シルフィリア、サーラさん。じゃなくって!!!私は男です!!!」
ミーティア「大丈夫よ。外見さえ良ければ中身なんて気にしない男がたくさん居ることは、綾崎ハーマイ○ニーが証明してくれてるわ!!!」
リア「嫌です!!!私には同性愛の趣味はありません!!!」
サーラ「でも、未だに信じられない。ねえ、本当に男なの?」
リア「は・・・はあ・・・なんなら、ファルカスさんにでも確かめていただいても構いませんが・・・。」
ファルカス「た…確かめるって・・・どうやって・・・」
リア「それは、まあ・・・一緒にお風呂に入るなどして・・・」
ファルカス「えぇぇえええぇえ!!!!ダメだろ!!!そんなの!!!!」
リア「ちょっと!!!何でですか!!!!あなたガルス帝国の元兵士ですよね!!男同士、裸の付き合いとか標準的に通じる人ですよね・・・。」
ファルカス「は・・・裸の付き合い・・・」
リア「なんで顔を赤らめるんですか!!!なら、アリエス君!!!彼も一緒ならいいですよね!!!2人だけという状況が不味いなら、それならOKですよね!!!」
アリエス「え!!?俺!!!でも・・・そんなの・・・」
リア「だから何故照れるんですか!!!決めました!!!絶対に私が男であることを証明します!!!もう梃子でも動かない覚悟ですからね!!!」
ファルカス「わ・・・わかったよ・・・。じゃ・・・じゃあ、アリエスと3人で風呂にでも・・・」
シルフィリア「・・・サーラさん・・・私なんだか、アリエス様とマジックショーしたくなってきました。あの、箱の中に人を入れて串刺しにするヤツ・・・」
サーラ「いいわね・・・じゃあ、その後は100℃のお風呂にゆっくり1時間ぐらい浸からせてあげましょうね・・・」
アリファル「ちょ!!!おい!!!!」
アリエス「シルフィー!!!?なんで怒ってるの!!!?その満面の笑みやめてくれない!!!マジで怖いから!!!」
シルフィリア「大丈夫ですよ。アリエス様・・・種も仕掛けもありませんから・・・」
ファルカス「サーラ!!お前もなんで怒ってるんだよ!!!」
サーラ「何言ってるの?ファルの言う通り、お風呂だよ。しかも露天。河原で大きな釜に入らせてあげるからね ?」
アリファル「ギャーーーー!!!!!」
リア「私男ですよね・・・男ですよね・・・。」
ミーティア「え・・・えっと・・・とりあえず、2人の怒りが鎮まるまで、リアさんに解説でもしてもらおっかな・・・じゃ・・・魔剣アルウェンの解説・・・リアさんお願い・・・」
リア「え・・・あ・・・はい・・・ちょっと傷心中ですが、がんばります。えっと、魔剣アルウェンですね・・・つまり、私の持っている剣の解説です。そのためにはまず、“滅びの罅裂(かれつ)”の解説から入ったほうがよろしいでしょうね・・・」
ミーティア「滅びの罅裂?」
リア「はい。そのために、少し歴史の話をしようと思います。今から約1万年前。この世界では戦争がありました。って、このあたりの話はミーティアさんも知ってますね。」
ミーティア「うん。歴史書っていうか、寝物語にお姉ちゃんが読んでくれたことがある。かつてこの世界で戦争がありましたって出だしで始まるあれでしょ?」
リア「そう・・・かつてこの世界で神様と魔王が戦争をしました。神様は優秀な指揮と不思議な力で次々と勝利を収めていきました。しかし、これを快く思わないのは相手の魔王でした。魔王は己の力のすべてを込め、“剣”“弓”“槍”“斧”“杖”“珠”“ナイフ”と全部で7つの戦器を作り出しました。」
ミーティア「うん。でも、その戦器の半分が神様の軍に奪われて、結局魔王の軍は負けちゃうのよね・・・」
リア「そう・・・そして、その魔王が作ったとされる7つの戦器こそが滅びの罅裂です。」
ミーティア「…え?」
リア「だから・・・」
ミーティア「ちょっと待って!!!私の今の頭の中の状態だと、それってお姫様の落としたのガラスの靴とか、王子様が竜になった魔女を突き刺した剣とか、そういうものが実在するって言うのに等しい感覚なんだけど・・・」
リア「まあ・・・そんなもので間違いはないかと・・・」
ミーティア「信じられない!!!」
リア「私だって最近までそう思ってましたよ!!!でも、仕方ないじゃないですか!!実在してるんですから!!現に私の腰にあるんですから!!
で、その中の“剣”に当たるものが、魔剣アルウェンになるわけです。術者が魔力で満たした領域に対し、因果超越攻撃を行う剣。つまり、振っただけで領域内の物を切断し、持っているだけで、術者をほぼ完全に守護する。とはいっても弱点も存在するんですけどね・・・。」
ミーティア「弱点?」
リア「私もそれを知った時には驚きました。でも、それをこの場で教えてしまうと、後が面白くないので、今は黙っておくことにします。
それと、これは私の目的になるのですが、この”滅びの罅裂”を集めるために、私は聖蒼貴族に属してます。すべての戦器を集め、これをある場所に持って行き、二度と世の中に出ないようにする。それが私の目標だったりします。」
ミーティア「ふ〜ん・・・聖蒼貴族に入る理由って結構個人主義なとこ多いよね。」
リア「そうですね・・・単に『殺しが楽しいから』っていうルシファードみたいなのから、『世界を平和にする』というシルフィリアみたいなのまで様々です。しかし、そういう個人の目標を達成するという目的が転じて安定和平につながるのであれば、私はそれはそれでありだと思いますよ?」
ミーティア「まあ、誰にも迷惑はかけてないしね・・・。まあ、とりあえず、そんなことはおいといて・・・」
リア「いや!!今私かなり重要な話しましたよ!!!しましたよね!!!?」
ミーティア「いやいや・・・そんなことより、読者の皆様が気になってることがあるでしょ・・・」
リア「な・・・なんですかそれは・・・」
ミーティア「ではでは、お待ちかね。リアさんの自己紹介と身長体重スリーサイズの公開です。」
リア「ちょ!!!私、男ですよ!!」
ミーティア「大丈夫大丈夫。その・・・ほら・・・女の子っぽい男の子が好きな女の子はそういうこと知りたいはずよ。」
リア「うぅ・・・では・・・えっと・・・名前はリア・ド・ボーモン。本名はデオン・ド・ボーモンです。年齢は“水の都の小夜曲”内で23歳。趣味はとにかく食べることですね。以外とグルメなのかもしれません。嫌いなものは秩序の無い人間です。シンボルスートは光。しかしながら、誕生日は10月5日です。一応、既婚です。」
ミーティア「は!!!?結婚してるの!!!?どんな人!!!どんなお婿さん!!!カッコイイ!!?」
リア「お嫁さんです!!!アンナという名前のとってもかわいいお嫁さんです!!!」
ミーティア「でも、結婚してるなんて・・・いや・・・でも・・・23歳の若妻か・・・うん。重要はたっぷりと・・・」
リア「ありません!!ってか私は若妻ではありません。婿です!!」
ミーティア「では、お待ちかね。リアさん身体データをどうぞ!!」
リア「・・・身長160cm。体重46kg。スリーサイズは上から75、70、73です。」
ミーティア「くぅぅぅううう!!!!負けた!!!!」
リア「ミーティアさん。先程から私のことバカにしてませんか?してますよね?」
ミーティア「じゃあ・・・ちょっと、シルフィリア様とサーラさんの機嫌が直らないみたいだから、ここら辺で、前回の小説の続き行こっか?
えっと・・・じゃ、番外編 黒と白のラブソング の続きね。 どうぞ〜・・・」
番外編 黒と白のラブソング 後篇
時刻は午後二時。
買い物も終わり、なんか全身の骨が軋むような気がする中でアリエスはシルフィリアと共にいつもの店までやってきた。
カフェテリア「蒼猫亭」。シルフィリアお気に入りのカフェにして、親友でもあるシンクラヴィアが営んでいる店だ。ちなみに夜は「ブルーキャット」というバーになるのだが、絶対に来ない方がいい。愉快なお友達たちが本気で貞操を狙ってくるから・・・
コロンコロンというカウベルの音と共にドアを開くと、「いらっしゃいませ〜」という声が迎えてくれた。
昼食時も過ぎ、3時の休憩時間にはまだ早い為、それほど混んではいなかった。
といっても、座席の7割は埋まっているから繁盛しているよな〜・・・この店。
カウンターテーブルに掛けると何も言わなくてもシルフィリアの前にアイスコーヒーと自分の前にアイスミルクを置いてくれる当たり、流石シンクラヴィアだ。
「注文はいつも通り、シルちゃんはハニートーストバニラアイス大盛り、アリエス君はシーフードピザでいい?」
「は〜い。」
「俺は・・・今日はカルボナーラにしてもらえる?」
「了解。」
注文を取り終えると同時に厨房に入り、早速調理を開始するシンクラヴィア。
その手際はいつ見ても凄い。
調理スピードだけなら自分以上だろう。それに味だって、どうやったらあんなに喫茶店らしい味を出せるのか分からない。味を盗めるものなら盗みたいが、あれは無理。精々これからも贔屓にさせてもらうことにしよう。
注文を受けてからモノの5分でハニートーストを。それから遅れること2分でカルボナーラを作り終え、目の前に料理が登場する。
「いただきます!!!」
言うなり、シルフィリアは早速食べ始めた。確かにアイスは溶けるとアイスとは呼べない何かになってしまうけれど・・・そんなにあわてて食べなくても・・・
コロンコロン・・・
そんな時だった。涼しげなカウベルの音でドアが開いた事を判断し、アリエスが振り返ると・・・
「ミーティア・・・」
見覚えのあるオレンジ色のポニーテールがチラついた。
「シルフィリア様、アリエス様も・・・」
驚いたように目を丸くするミーティア。
「いらっしゃいミーティアちゃん。何にする?」
「餃子クレープ。後、オレンジジュース。」
え?
「そんなのあるの?」
「あるわよ。」
アリエスが怪訝の瞳を見せる中、シンクはさっさと調理を開始した。
餃子の中身をクレープに挟むという斬新なアイディアは確かにおいしそうではあるが・・・甘いクレープ生地にしょっぱい餃子の中身って・・・
う〜ん・・・想像がつかない。
それをおいしそうにハフハフ食べながら、ミーティアは御満悦の顔を洩らす。
こうやってみるとやっぱ16歳には見えない。どう見ても・・・。
なんて本人に言ったら間違いなく怒られるので、口を噤むが・・・。
「ミーティア様、また家出ですか?」
シルフィリアがそう言うと、オレンジジュースをストローで吸いながら、ミーティアは答える。
「ううん。ちょっと国内で式典があるから戻ってきただけ。」
戻ってきた?ああ・・・そういえば、手紙に書いてあった気がする。ミーティアは今確かアスロックと共に何の因果か共に旅をしているらしい。
「そういえば、アスロックという方と共に旅をしているとお手紙を下さいましたね。」
とシルフィリアが手元のハニートーストからパンと蜂蜜とアイスをすくい取ってスプーンの上にミニハニートースト風にしてミーティアに差し出す。
ミーティアはそれを嬉しそうに食べ・・・
「そうなの。で、式典は明日の朝からだから、今はこうして自由を満喫してるってわけ。」
ってか、さっきからまるで「私は、アスロックという人のことを手紙の文面でしか知りませんよ。」的な態度を見る限り、シルフィリアの腹黒さがなんとなくわかる。きっとこの子あくまでも本人達が自然に気が付くのを待って楽しむ気だ・・・。
それはそうと・・・
「ところで、そのアスロックってのは何処に居るの?姿が見えないようだけど・・・」
「ああ・・・アスロックなら今、お姉ちゃんとお茶してるわよ。なんでも、久々に座った柔らかいソファの感触から抜け出したくないんだって。」
なるほど・・・確かにその感覚はわからんでもない。久々にホテルのベッドとかで寝ると、もう抜け出せなくなるあの感覚とほぼ同じようなものだ。
しかし・・・それにシルフィリアは何かを思いついたのかニヤッと笑って・・・
「つまり・・・年頃の男女が一つ屋根の下に2人きりということですね?」
ちぃぃぃ!!!またこの女(アマァ)余計な事を言い出し始めやがった!!!
「下品なエルフのことです。今頃、お楽しみ中だったりして・・・。」
まったく・・・ホントはセレナ様のこと意外と気に入ってる癖にすぐこういうことを・・・
大体、ミーティアがそんな言葉ぐらいで動揺する程、姉を信頼してないわけが・・・
「え・・・」
うん。ごめんなさい。動揺しまくってました。ってかそんなまるで兄がBLに目覚めていたのを発見してしまったぐらいに驚かなくても・・・背景に雷出そうなぐらい絶望的な表情をしなくても・・・
「で・・・でも、お城には確かドローアも居るはずだし・・・きっと大丈夫よ。」
そうそう・・・有り得ない有り得ない。
「なるほど、3Pですか!!アスロックさんというのは意外とやり手ですね!!!」
なんであんたそうも悪魔なんだ!!!もう余計なこと言うなよ!!!
お願いだから!!!ああ!!!ミーティアがなんだかドス黒い古い油ぐらいギットギトのオーラを出し始めた!!!
「・・・シンクラヴィアさん。全部でいくら?」
「・・・72リーラだけど・・・」
シンクラヴィアの言った金額をミーティアはカウンターに叩きつけるように置き・・・
「さあ・・・早く帰らないと・・・あのバカを調教して、再教育するの・・・さ、早くリセットしなきゃリセット・・・。」
そんなことを言いながらズルズルと足を引きずるようにして、ミーティアが店を出ていく。
ってかリセットって何!!?リセットって!!!!
「シルフィー!!」
それを見届けた直後にアリエスの怒声が響きわたった。
「やっていいことと悪いことがあるぞ!!」
「では、きっと今のはやっていい・・・」
「悪いことだ!!!」
「大丈夫ですよ。もし何かあれば、アスロックさん私のこと召喚してなんとかするでしょうし・・・。」
「そういう問題じゃなくてだな!!!」
ああ!!もうめんどくさい!!!
「もしかして、アリエス様・・・」
あぁ!!(怒)
「自分がハーレムプレイしてみたいからそんなに嫉妬してるんですか?」
・・・どうしよう。シルフィーが壊れちゃった・・・。
「んなわけないだろ!!!」
「なんだ!!!そうならそうと早く言って下されば・・・帰ったら早速私と、セイミーと・・・それからランドグリーズも呼んで早速・・・」
「黙りやがってくれませんか!!!おねがいだから!!!」
「ごめんなさい。私そんなメタメタの言葉は理解できないんですぅ〜・・・」
このやろう!!状況理解力だけは人一倍高い癖に、こう言う時にそれを悪用しやがって・・・
「さあ、アリエス様・・・帰ったら皆で何をしましょう。お風呂ですか?それとももういきなり・・・」
そうシルフィリアがアリエスを苛め始めた瞬間だった・・・。
「あれ・・・」
いや、それこっちのセリフだから。
今までイジめっ子モード全開だったのにいきなりフラフラとカウンターにうつ伏せになるシルフィリア。
「ちょ!!シルフィー!!ヤバい!!すぐにサーラ呼ばないと!!!」
何!!!なんかの病気!!!?
とにかく外に出て連絡!!
すぐに立ち上がり、ドアに向けて走り出そうとしたところを・・・
「シンク!!!」
腕を掴まれ、思わず叫ぶ。何してくれてんの!!!こっちはバカみたいに急いでるってのに!!!
シルフィーのイチ大事なのに!!!!
「大丈夫。」
何が!!!倒れたんだよ!!!いきなりだよ!!わかってんの!!!
「即効性の睡眠薬飲ませただけだから・・・」
―へ?―
はい?
もう何が起こったんだか分からないアリエスにシンクラヴィアが静かに言う。
「シルフィーがちょっとやり過ぎだったから。ちょっと眠ってもらった。アリエス君疲れてるみたいだし・・・」
ああ・・・後光が見える・・・シンク様。一生ついていきます。
なんか一気に全身の力が抜けた。
魂が出そうなほど深い溜息をつき、アリエスもカウンターに伏せる。
「大丈夫?」
「まあ・・・なんとかな・・・」
傍から見ると全然大丈夫そうじゃない声だが、まあ、なんか今日は本気で疲れた。
「まったく・・・どうせ昨日の夜も苛められたんでしょ。」
「ま・・・まあ・・・」
「で、未だに手は出していないと・・・」
「い・・・一応・・・」
「とんだ意気地なしと貶すべきか、夜ココで働く素質十分だと褒めるべきか・・・これは中々に難しい問題ね。」
「何も難しくねぇよ!!!!」
「いっそ別れちゃえば?」
「なっ!!そんな!!!」
「できないよね〜・・・」
ニヤニヤと笑うシンクラヴィア。あれ?もしかして、嵌められた?
「手放せないよね〜・・・容姿は同性からみてもうっとり魅入るぐらい淡麗。頭脳明晰。運動神経も抜群でおまけにお金持ちで、意地悪気取ってるけど、実は心の奥底ではこれ以上ないってぐらいに優しくて・・・あ!スタイルも良かったっけ。しかも・・・」
シンクラヴィアは静かにシルフィリアの足もとに置かれた下着屋の紙袋を見つめる。
「胸もまだまだ成長中みたいだし・・・」
それを聞いて真っ赤になるアリエス。ってかなんなんだ!!シルフィーといいシンクといい!!!女の人がそんな・・・胸とか言うもんじゃありません!!!
それに!!!
「俺はシルフィーのそんな所が好きになったんじゃない!!」
これだけは言っておかなくてはならない。
「確かに、そういうとこに魅力が一切無いと言えばそれはウソになる。むしろ、かなり魅力的だし本当は手を出したくて仕方無いし・・・・・・でも、俺が好きなのは・・・不器用なシルフィーだから。上っ面じゃイジめっ子気取ってるけどさ。本当は誰よりも優しくて・・・甘くて・・・時々ツンデレで・・・」
「ふ〜ん・・・あのシルフィーがね〜・・・優しいってのは何となく知ってるけど・・それが君に向けられてる所なんて想像できないな〜・・・」
「そう? 意外と凄いよ? 用事で出かけて疲れて帰ってくると食事も着替えもベッドも風呂も完璧に用意してくれてるし・・・」
「・・・『ご飯にしますか?お風呂にしますか?それとも私といやらしいことしますか?』って言ってるところが目に浮かぶんだけど・・・」
「アハハ・・・まさか、そんなこと言わないよ。」
「ウフフ・・・そっか・・・流石にシルフィーも・・・」
「シルフィーがその程度で済む筈ないじゃん。『ご飯にします?それともお風呂にします?それともどっちもいやらしくします?』だよ。」
「・・・・・・いやらしく?」
「シルフィーに口移しで食べさせてもらうか、あるいは一緒にお風呂で超大胆スキンシップってことらしい。」
「・・・・・・・ホントにこの子は・・・」
「シェリー様が散々、間違った調教・・・じゃない・・・情操教育しまくったからね・・・。あれがなきゃ、間違いなく完璧なレディーだったのに・・・。」
「心中お察しするわ。アリエス君。」
「・・・でもさ・・・ちゃんとご飯食べないで待っててくれるんだよね。お風呂も絶対先に入ってないし・・・ベッドもわざわざ暖めておいてくれるし・・・」
「ふ〜ん・・・」
「俺のこともちゃんと見ててくれてさ・・・この前もフザけて抱きつかれて、いつも通り怒ろうとしたんだけど・・・いきなり腕の力緩められて・・・俺が『どうしたの?』って聞いたら『アリエス様・・・最近いつ耳掃除しました?』って聞かれて・・・『おまけに肩も凝ってますね。』って言われて・・・その後すぐに膝枕で耳掃除&肩揉みしてくれて・・・何年か前に将帥の試験に落ちた時、メチャクチャ落ち込んでた俺を抱きしめて一晩中頭撫でてくれたり、一回だけ風邪ひいた時もまるで新婚のお嫁さんみたいに看病してくれて・・・」
「へ〜」
「一緒に寝てる時もそう。夏になるとコッソリ魔法で体の表面温度下げてくれて・・・そのおかげでヒンヤリしっとり冷たくって気持ちくって全然寝苦しくなくって。もちろん冬はなんにもしてないのに、めちゃめちゃあったかくって・・・おまけに柔らかくってフニフニでスベスベで・・・女の子特有の甘い香りがして・・・それに肌の質感なんて、まるでやわらかくしなやかな大理石ってこんな感じかな〜ってぐらいの・・・」
って俺は何を言ってるんだ!!!シンクラヴィアはニマニマしてるし!!!
「だーーー!!!!今の無し!!無し!!!!忘れて!!お願いだから!!!」
「安心して。言いふらしたりしないから。」
まあ、シンクなら安心だけど・・・
ふ〜・・・なんかめちゃめちゃ喉渇いた。と思ってたらシンクラヴィアがすぐに新しいアイスミルクを出してくれる。流石・・・
早速頂こうとして・・・
「で、あんた達、いつ結婚するの?」
「ゲホッ!!ゴホッ!!!ガハッ!!!!」
気管に入りました。
「何言ってくれやがってんだあんたは!!!」
「え〜・・・でもいつかは結婚するんでしょ?」
「まあ・・・そりゃ・・・な・・・」
「・・・・・・」
うぅ・・・視線が痛い・・・ああそうですよ!!俺はどうせヘタレですよ!!
「ねぇ、アリエス君。」
不思議そうな眼でシンクラヴィアがアリエスを見つめる。
「なんで早く結婚しちゃわないの?シルフィーと結婚しちゃえば全ては望むがままでしょ?」
「・・・・・・」
「結婚して婿養子になれば、フェルトマリアの次代当主はあなたになる。そうすれば、フェルトマリア家の莫大な財産を得ることも、聖蒼貴族の中でフェルトマリアとフィンハオランの2つの名を持つ者として権力の頂点に君臨することもできるでしょう? 勿論、これまで苛められた恨みを晴らすべく、シルフィーを慰みモノにすることも、ついでにセイミーとそれからフェルトマリア邸執事の“ランドグリーズ”も加えて自分だけのハーレムを作ることも可能なはずよ? そうしたとしてもあなたのコト“激ラブ”のシルフィーなら決して文句は言わないと思うけど・・・そして、散々弄んで、最終的に高級娼館にでも売り飛ばせばあの容姿と体だし、少なくとも残りの人生7回ぐらい遊んで暮らせるぐらいのお金が手に入るわ。そして、あなたは莫大な財産と共に、新しい優しい奥さんでも娶って楽しく暮らせばいいじゃない。たとえそうされたとしても、シルフィーは間違いなく復讐なんて考えないはずよ。あなたのすることならシルフィーはなんでも容認するはずだから・・・」
「・・・・・・シンク・・・一体、俺を何だと・・・・・・」
どんだけ鬼畜設定されてんだ俺は・・・まあ、シンクがニマニマしっぱなしだから多分からかわれてるんだろうけど・・・
とにかく、そんな傍若無人な事を言ってくるシンクラヴィアにアリエスは乱暴に頭を掻きながら・・・
「・・・・・・少なくとも、今の俺にそんな余裕はどこにもないよ。毎日毎日その日その日を過ごすのに必死なのに・・・そりゃ、シルフィーのことは俺も大好きだし、できれば独占したいけど・・・でも、やっぱ結婚してる余裕なんてどこにもない。」
「シルフィーと結婚すれば余裕が生まれるとしても?」
「それは・・・」
「だってそうでしょ。さっきも言ったけど、結婚しちゃえば一生働かなくっていいのよ。好きな相手と結婚するだけで人生バラ色。飽きたら取り換えも出来る。数億リーラの身請け金付きでね。夢のようだと思うけど・・・」
「・・・確かにそうかもしれない。でも、父さんと母さんが俺を養子にしてくれた時、誓ったんだ。『もう、俺は誰かを頼らない。自分一人で生きれるようにして、それで出来た余裕で2人にたっぷり恩返しするんだ』って・・・なのに、シルフィーに頼ったら本末転倒甚だし、ましてや一人前になれていないのに結婚だなんて、シルフィーを不幸にするだけだから。『シルフィーを養っていけるぐらいの甲斐性の余裕』と『両親に恩返しできるぐらいの生活の余裕』。この2つが両立しない限りは結婚はしない。例え、シルフィーが何と言おうと、これは俺の問題だ。第一、シルフィーのことを捨てるなんて・・・俺には絶対出来ないよ。たとえ、捨てることで世界の支配者になれるとしても、シルフィーの居ない世界なら・・・それはゴミに等しい価値のないモノだから・・・」
・・・・・ハァ〜・・・何を暴露してるんだろう。シルフィリア程ではないにしろ、シンクラヴィアも搦め手は得意だから、不利な情報は与えない方がいいのに・・・
疲れてんのかな〜とか考えてるとやっぱりカウンターの向こうから笑い声が漏れた。
見るまでもないんだけど、一応顔を上げて見てみれば、やっぱりシンクラヴィアが口元を押さえて笑っていた。
「・・・・・・何だよ。」
「いいえ・・・だた少しアリエス君のバカみたいな純粋さが面白・・・つい心打たれてつい感嘆の声が・・・」
「ウソつけ!!!笑ってたよな!!!完全にバカにしたよな!!!」
「う・・・うぅ・・・」
「ホラホラ・・・アリエス君が大声出すからシルフィー起きちゃったじゃない。」
クソッ・・・この女のらりくらりと・・・
「あれ? 私いつの間に・・・・」
「疲れてたのよ。きっと・・・」
夜の店の開店準備のため、グラスを磨きながらシンクラヴィアが笑う。
って・・・グラス!?
アリエスが忘れられた時の時計で現在時刻を見ると・・・
なんということだ。すでに4時を回っている。
「シルフィー。そろそろ帰ろう。これ以上居ると夕食の準備が間に合わなくなるから・・・」
「ふぇ?・・・・はい・・・」
大きく伸びをして立ち上がるシルフィリアの代わりに買い物した荷物を持って、空いてる手で胸元から財布を出す。
「シンクさん。全部でいくら?」
「・・・要らないわよ。」
「は?」
「今日は奢ってあげる。」
何なんだろう。いきなり奢ってくれるなんて・・・
「面白い話も聞けたし・・・ね。」
「そ・・・そう?なら・・・」
再び財布を内ポケットにしまってアリエスはシルフィリアと共に店を後にする。
ドアを開けると再びカウベルがカラコロと鳴り、「アリエス君。」とシンクに呼び止められたので、先にシルフィリアを通して振り返った。
「その・・・あの・・・ごめんね。」
シンクラヴィアのその言葉に一瞬動きが止まってしまった。
ごめんね?ありがとうございましたじゃなくってごめんね?
何の事だかさっぱり分からないが、とりあえず軽く会釈して店を出る。
そして、シルフィリアと並んで刻の扉のある市庁舎まで歩きだした。
今から帰って、それから買い物に行くわけだから、夕食は8時過ぎぐらいになるかもしれない。まあ、昼食が遅かったので丁度いいと言えば丁度いいが・・・
「・・・アリエス様・・・」
そんなことを考えていたら隣を歩いていたシルフィリアが問いかける。
そう言えば今日は寝起きだからか静かだった。
「何?シルフィー・・・」
「・・・何でもないです。」
?
なんか今日は様子が変だな・・・シルフィーもシンクも・・・
でも思い当たる節はないし・・・
だが・・・・・・
「・・・余裕が出来たら・・・私を貰ってくださいね。」
「はぁ・・・」
背中越しに呟かれたその一言にしばし脳内の活動が停止した。
「はぁ・・・はぁ!?・・・はぁ!!!!!!!?」
まさか・・・まさかまさかまさかまさかまさか!!!シンクの言ってたごめんって・・・しかも、シルフィーの今のセリフから考えると・・・
まさか!!!まさか!!!まさか!!!!!盛大に嵌められた!!!?
寝たふりして本当は起きてたの!!!?シンクとグルになって俺の本音を聞き出すために!!?
ってことは・・・さっきの会話は全て・・・
「ちょ!!!シルフィー!!!どういうこと!!!?ねぇ!!!!」
教えて!!!シンクとグルになって俺を試したの!!?ねぇ!!?それともただのイジめるための材料集め!!?ねぇちょっと!!?
「アリエス様。今夜はロールキャベツ食べたいです。コンソメスープたっぷりで。付け合わせはミントサラダがいいです。」
軽くスキップしそうなほど嬉しそうな足取りでシルフィリアは逃げるようにアリエスの追及をかわし、市庁舎へと小走りしていく。
「ちょ!!シルフィー!!!待って!!これは今後の俺の人生に多大なる影響を!!!!」
それをアリエスはただただあたふたしながら追いかけるしかなかった。
To Be Continued
ミーティア「はい。ってわけなんだけど・・・とりあえずみんな、一言目行くよ!!せ〜の!!!」
一同「いちゃつくな!!!!」
ミーティア「はい、ありがとうございました。とはいえ、まあ、シルフィリア様とアリエス様らしい関係よね。」
ニーナ「うんうん。こういう関係ってなんかいいよね。青春の甘酸っぱさを感じるよね。」
シルフィリア「あなたの青春は世紀単位でありそうですけどね。」
ニーナ「酷ッ!!」
ミーティア「あ!!シルフィリア様、おかえりなさい。アリエス君へのお仕置きはもういいの?」
シルフィリア「いえ、まだ途中ですが、せめてエンディングには居ないと・・・」
ニーナ「あれ?サーラさんは?」
シルフィリア「まだお仕置き中です。上の応接間で床に正座させたファルカス様をこっぴどく叱ってます。」
ニーナ「・・・そう・・・」
ミーティア「さてさて、では、次回作のご案内。シルフィリア様、どうぞ!!!」
シルフィリア「はい。次回作は『リ・スペリオル 白と黒の序曲(モノクロのオーベルテューレ)』です。アリエス様と私の出会いの物語。今まで出たことの無いキャラ達が織り成す独特な世界観をどうぞお楽しみに。」
ミーティア「はい。では、また次回にお会いしましょう。ではでは。今回の締めは、リアさんで。」
リア「へ!!?私!!!?えっと・・・えっと・・・『次回作もサービスサービス(はぁと)!!』」
一同「アディオス」
幕引き。
楽屋にて・・・
ミーティア「リアさん・・・最後の締め方は・・・」
リア「仕方ないじゃないですか!!あれしか思いつかなかったんですから!!!」
ニーナ「でも、わかってるよね・・・わかる人には分かる最高の締め方だよ・・・」
シルフィリア「さて、では私はそろそろアリエス様を叱ってきますので、これで・・・」
リア「なんでですか!!!何度も言いますけど、私男ですよ!!男の子ですよ!!!」
完。
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